マイクロ法人で資産運用をする以上、税金が個人以上にかかってしまっては本末転倒です。
含み益が膨らむと法人解散時の税負担が増え、逆に含み損を抱えながら運用を続けると資産が枯渇するリスクもある。
そこでClaude Coworkに資産運用シミュレーターを作ってもらいました。
まずGeminiと紙でイメージを整理した
Claude Coworkでアプリを作るとき、いきなりプロンプトを打ち込んでも思い通りのものはできません。
私の場合は事前にGeminiとチャットしながらアイデアを正しく言語化しつつ、A4用紙にも実際書き出して「どういう意図で作るのか」「重視したいパラメータ(含み益や累積赤字)」を整理してからプロンプトを作成しました。
理路整然とした指示を出すほど、完成度が上がると感じています。
私が把握したかった2つのこと
今回のシミュレーターで知りたかったのは以下の2点です。
- 含み益が最大でどれくらい膨らむか(法人解散時の税負担に直結するため)
- 繰り越せる赤字がどれくらいあれば含み益と相殺できるか
資産が枯渇しないことは大前提。そのうえで、経費計上と含み益のバランスを「数字で見える化」することが目的です。
Claude Coworkへの実装指示プロンプト
以下のプロンプトをClaude Coworkに入力しました。
ポイントは「年ごとに異なる騰落率を入力できる」点。特定の年の暴落(○○ショックなど)や好景気が続いたシナリオをよりリアルにシミュレートできます。
資産運用型マイクロ法人のための「年別騰落率カスタマイズ型シミュレーター」を、単一のHTMLファイルとして作成してください。
【特徴的な機能要件】
1. 年別騰落率入力テーブル:運用年数nを設定すると1年目からn年目までの騰落率(%)がリスト表示され、ユーザーがそれぞれの値を個別に書き換えられるようにしてください。デフォルト値は一括設定したrの値が入るようにしてください。
2. リアルタイム計算:表内の数値を書き換えると、即座に「累積赤字」「累積含み益」「時価評価額」のグラフと表が更新されるようにしてください。【計算ロジック(年次更新)】
・毎年の赤字(経費):Loss = s ÷ (1 + rt/100)
・毎年の含み益(成長):Gain = Asset(t-1) × (rt/100) ÷ (1 + rt/100)
・資産残高:Asset(t) = Asset(t-1) + Gain – s
・累積赤字・累積含み益は各年の値を累計して算出【UIデザイン】
・左カラム:全体設定(初期投資i、取り崩しs、基本騰落率r、年数n)と年別騰落率の入力リスト
・右カラム:Chart.jsを用いた2つのグラフ(累積推移・資産残高)
・下部:詳細な数値データテーブル
・清潔感のあるビジネス向けUI(Tailwind CSSやBootstrapなどのCDNを利用)【技術制約】
外部ファイルは使用せず、すべて1つのHTMLファイル内にHTML・CSS・JavaScriptを記述してください。
完成したシミュレーターでできること
このツールを使うと、以下のようなストレステストが可能になります。
① シーケンス・オブ・リターン・リスクの確認
「運用初期に大きな暴落(例:-30%)が来た場合」と「後半に暴落が来た場合」で、最終的な資産残高や累積赤字の溜まり方がどう変わるかを比較できます。
同じ平均リターンでも、暴落のタイミングによって結果が大きく異なることが視覚的にわかります。
② 出口戦略の検討
法人の解散時に大きな含み益が出ている場合、その前の数年間にどれだけ累積赤字(経費の枠)を積み上げておけば税負担を相殺できるか、手入力でシミュレートできます。
③ 生活費の変動を反映
「この3年間は家族のために支出を増やす(取り崩しsを増やす)」といった調整と実際の市場環境を組み合わせて、よりパーソナライズされた経営計画が立てられます。
やってみて感じたこと
完成したHTMLをブラウザで開き、年別のリストをポチポチ書き換えると、累積赤字と含み益のデッドヒートが視覚的にわかります。
「あと2年で解散するなら、今年の経費をこれくらい増やせばいい」という判断がグラフを見ながらできるようになりました。
Claude Coworkはプログラミング知識がなくても、プロンプトの精度さえ上げれば実用的なツールが作れることを改めて実感しました。
しかし事前にGeminiや紙でロジックを整理する「下準備」が、完成度を大きく左右すると感じています。

